出会いと別れ




ある日の午後、俺の携帯にメール着信が入っていた。
滅多に使わないはずの携帯に、一体誰からのメールだろう・・。

そこには、ただ一言



「あなたに会いたい・・・。」



と書かれているだけだった。

アドレスに覚えは無い。 誰からのものだかわからない。

だが、妙に懐かしい気がするのだが・・。

俺はベッドの中で考えた。

「イタズラだろうか・・。」

そもそも、俺のアドレスを知ってる奴はほんの一握りくらいだ。

どうせイタズラだろう。そう確信した俺は、すぐに眠りについた。







翌朝。

「・・い・・・・・お〜い・・・・・・・起きろぉぉ!!」

「うおっ?!」

ズッデーーーーーーン。

ベッドから転げ落ちる俺。

「早く着替えて!遅刻するよ!!」

幼馴染の圭だ。毎朝俺を叩き起こしにきやがる。

「ふわ〜ぁ・・」

「呑気にあくびなんかしてる暇あるの?さっさと着替えなよ」

「わかったわかった」

俺はそそくさと着替えを始める。 しかし・・

「ちょ、ちょっと!何してんの!?」

「何って・・・きが・・」

ベッチーーーーーーン。

左頬に張り手をくらった。

「さ、先に行ってるから!」

バタンッ!

強烈な音と共にドアが閉まった。

「・・・何なんだ?」

まぁいいか。遅刻するとまずいからな・・。

俺は着替えを済ませると、朝飯も食わずに学校へ向かった。






キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン

やかましいチャイムの音が響き、ホームルームが始まった。




「朝はありがとな」

俺は圭に話し掛けた。

「何が?」

「おかげで目が覚めた。ギンギンに」

「はっ・・・どういたしまして」

「・・不機嫌のようだな」

「おかげさまで」

「褒めてるのか?」

「誰がっ!」

「お前が、俺を」

「もう一発食らう?」

「いや、遠慮しておこう」

どうやら何かが気に障ったらしい。

まぁ、コイツらしいと言えばそうなんだが。



「夫婦ゲンカだ〜!」

一人の女生徒が叫ぶ。

「ちょ、ちょっと美亜。変なこと言わないでよ」

「へっへ〜ん、目撃してしまいましたっ!」

彼女は美亜。好奇心旺盛で活発的。

子供っぽい素振りが、男子生徒に注目を集めている。

「ケンカって?」

俺が聞く。

「とぼけてもムダムダ〜! お熱い若夫婦ですこと」

「美亜〜〜」

「しょうがないじゃん、全校公認カップルなんだから。
 圭ちゃんいいな〜。私も欲しいな〜」

「美亜ちゃんならすぐ出来るよ」

「アンタは黙ってて」

「はいはい」

俺にこういう会話は向いてないらしい。よって除外された。

・・・圭と美亜ちゃんが言い争ってる。

しかし俺には関係無い。止める余地無く、次の授業の準備にかかる。









放課後。

学校に残っていてもする事は無い。

俺は早々と下駄箱に向かう。



ピロリロッ ピロリロッ ピロリロッ



着信音だ。

そのとき俺は、昨日のことを思い出した。

「またイタズラか・・?」


「いつもの喫茶にいるよ〜。美亜もいるよ」



「何だ、圭か。」

素直に安心していいかわからんが・・。

まぁどうでもいいか。

俺は圭達の待っている喫茶店に向かった。




[進む]

[SSトップへ]






本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース