ChristmasScars




外に出れば月がキレイに見える時間帯。

俺と悠はそんなコトお構い無しに、地下2Fでただ過ごしていた。

「お前もモノ好きなヤツだ」

本音が口に出る。

「そうかなぁ?」

「そういうトコとか」

「まぁいいジャン」

こういう女だ。

「で、いつまで居るつもりなワケよ?」

悠は昼間っからずっと居る。

メシもロクに食ってないクセによく平気なモンだ。

「だから、今日は帰らないってばぁ」

そう言ってくねくねと体をよじりだす悠。

「はん。好きにしろ」

俺は胸ポケをさぐる。

「あれ?」

タバコが無ぇ。

「ダメよマコト、吸いすぎはカラダに良くないの」

見ると悠がセブンスター(ソフトパック)の箱を指でつまんでヒラヒラさせている。

いつのまにかスッたらしい。

「返せ」

「ダメ」

何なんだコイツわ。

「あのな、俺の身体は俺のモンなんだ。だから何本吸っても俺の自由だろ?」

割とマトモな発言。

「だーめ。それにマコトのカラダは私のモノなの☆」

「キモイコト言ってねぇでよこせ」

バカバカしくなったので、さっさと取り返すコトにした。

が、俺の腕は宙を泳ぐ。

「こっちこっちぃ〜♪」

何が楽しい。

「けっ」

思い切り舌打ちしてやり、俺はズボンのポケットに手を伸ばした。

「あぁー!なんでそんなに持ってるの!?」

「一箱だけとは限らねぇんだな」

余裕の笑みで答え、タバコをくわえる俺。

ボシュッ

そして即座に自分のライターで火をつける。

「フーーッ!今日はイイ一日だったなぁ」

紫煙を力の限り吐き、勝者の余韻にひたる俺。

心なしか隣で悠がぷるぷる震えているようだ。

「心配してるのになぁ」

「覚えとけ、そういうのは余計なお世話ってんだ」

俺の脳を闊歩する"勝利"の二文字。

「もういいもん!」

と、そっぽをむく悠。

その横で俺は喫煙。

よくある光景だ。

「ねぇマコトぉ」

白々しいくらい甘ったるい声で俺を呼びかける悠。

「なんだよ?」

「この穴なぁに?」

穴?そんなモンあったっけな?

と、俺が悠の方へ近づいていった瞬間、

チュッ

「えへへぇ〜☆」

急に振り返った悠をかわせず、唇を奪われた。

「アホたれ」

「アホたれはマコトだよ?」

「はん?」

「だって三日前と同じ戦法使ったんだモン♪」

そういえばそんな覚えもある。

「あははぁ〜。割とだまされやすいんだねぇ」

何だかムカッ腹が立ってきた。

が、なんとなくおさまる。

「コノヤロウ!」

俺は悠の腕をわしづかみにする。

「きゃっ☆」

そして強引にディープキス。

「ん……」

徐々に二人とも息苦しくなってくる。

「マコトぉ…」

荒々しい息遣いで俺を呼ぶ悠。

「言っとくけどこれ以上はナシだぞ」

「えぇー!?」

俺はいつのまにか火が消えたタバコをゴミ箱に投げた。

「つまんないのー」

「はいはい」

悠を促し、タバコをくわえる。

ボシュッ

それに悠が火をつける。

「フーーッ」

気分が乗らねぇ。

いつもだったら最後までヤッてたハズだった。

「今日は、あの人が来たから?」

「そうかもな」

実際キリンの言っていたコトが気になっていた。

よくわからない説明ではあったが、そこそこに読めたハズだった。

だが、何かが腑に落ちねぇ。

興味の無い話のハズなのにな。

「さっき話に上がってた女の人のコト?」

意外と悠は鋭い。

「似てるって言ってたよね」

「…あぁ」

「どうして?」

「そいつはきっと、遊んでんだよ」

「遊んでる?」

俺は煙を吸い間を空ける。

「俺もあったんだよ、そういう時期がよ」

「マコトも女の子で遊んでたってコト?」

「手っ取り早く言うとそうだな」

「そうなんだぁ」

「さ、ちったぁ俺のコト嫌いになったろ。そろそろ帰れよ」

「え、何で?嫌いになるワケないじゃない」

「はん?」

「だって、今はそんな気しないもん」

「だけどよ、誰だって過去は気にするだろ?」

「ううん。私はマコトが好きなんだもん」

「どの辺がよ?」

「だってさ、"マコト"は"今"しか居ないじゃない」

ふ〜ん。意外によくわかってんじゃねぇか。

「哲学っぽいな」

「そう?」

「見直したよ」

「えへへぇ〜☆」

図に乗るタイプだ。

「だから、しようよっ♪」

そう言って一直線に俺の股間に手を差し出す悠。

「結局そういう繋がりになるワケか」

「だって"今"しか出来ないしぃ〜☆」

「…お前、将来有望だ」

軽い皮肉と共に言い放ってやるが、全く気に召さないご様子な悠。

「気が乗らない日にやるのも楽しいかもしれないしネ♪」

まったく、コイツは肝心な時に力を発揮しやがるんだな。

実は俺の思考を読んでんじゃねぇのか?

「ま、それもいいかもな」

否定する気は無かった。

なので、とりあえず服を一枚残さず脱がしてやった。

「きゃっ☆」

「その反応ばっかだと飽きるぞ」

「だってぇ〜」

楽しそうに笑う悠。

すっぽんぽんの状態にされて何が愉快なのかね。

ちったぁ恥じらいというモノをだな。

「先手必勝!」

突如悠は俺の"ソコ"に口から飛びついた。

「アホたれ!俺はまだ何も脱いでねぇ!」

「気が変わらないウチにヤるのヨー!」

「オマエわ変態か!」




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